夕日弁当
日が長くなったので、子どもが帰ってきてから弁当を持って行き、川で夕飯を食べた。
サーモンピンクの太陽はだんだん蛍光のオレンジ色になって、山にかかってからは目が離せない。
みるみる間にするする沈んでいく。
「薄くなったー」と言っているうちに、あっという間に山の向こうに沈んでしまった。
沈んでも、しばらくはまだ明るい。
「ハイジがさあ、おじいさんに「なんで夕焼けがあんなにきれいなのか」ってきいたらさあ」
と子どもに言うと、
「それもう前に聞いた。」と打ち切られた。
おじいさんはこう言った。
「いいかい、それはおてんとうさまのすることだ。
山におやすみをいいながら、じぶんのいちばんきれいなひかりを投げてやるんだよ。
あしたくるまで、おぼえててくれよ、ってな。」
(『ハイジ』 J.ジュピーリ作 矢川澄子訳 福音館書店)
by watanabeyukow
| 2013-06-03 21:59
| Diary
わたなべゆうこ のブログ
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